メキシコの遺跡

碑文の神殿奥から眺めたPalace(宮殿)全景。
写真中央にある四階建ての塔は、天体観測塔とも侵略者発見のための櫓だとも言われているが・・・。

碑文の神殿全容。
パレンケ遺跡に踏み込んだとき、初めに目に飛び込んでくるのは
この建造物である。これは七世紀に権勢を誇ったパカル王の墓。

魔法使いの神殿と呼ばれる楕円錐形の珍しいピラミッドの裏。
このピラミッドの中には、なんと五つのピラミッドがロシアのネスティング・ドールみたいに入っている。
ロシアのネスティング・ドールはマトロシュカ、
もしくはマトロシカ(またはマトロシカ・ドール、マトロシュカ・ドール)とも呼ばれる。

魔法使いの神殿を表からみたところ。
ウシュマル遺跡の中でも目玉のこのピラミッド周辺は、最も丁寧に修復が行われているようだった。

戦士の神殿部分。
壇上の柱の間にソラマメのように見える白い石は、
生贄の儀式に使用されたチャック・モール像。
この像の上に手掴みされた人間の心臓が供された。くわばらくわばら。

繁栄と豊穣の神、ククルカン(羽毛をもつ蛇)の彫刻。
雨の神チャック、闇の神ジャガーなどと共にマヤ文明では
もっとも強大なシンボルして君臨した古(いにしえ)の実力者だ。

スペイン語でエル・カスティージョと呼ばれるピラミッド。
極めて正確に東西南北に91段ずつ、頂に1段、計365段の階段を持つ。
また極めて数学・天文学的に春分と秋分には頂からククルカンが影となって
地上に降り立ち、チチェンイツアに繁栄をもたらすというイメージをつくりあげていた。

カバー遺跡はメキシコに数ある遺跡の中でも、今のところ
それほど規模の大きな遺跡だとは言われない。
しかしそれはあくまでも「今のところ」なのであって、すべてを発掘し終えたあとは
屈指の大遺跡になるかもしれないのだ。
手付かずの瓦礫の上から青空がゆっくり成り行きを見守っていた。

カバーを統治していた何代目かの王と王妃の像。王妃の頭部はもげてしまってなかっ た。まだ発見されていないという。埋もれているのか、土に返ってしまったのか・・ ・。

モザイクのパティオと呼ばれる遺跡内で一番大きな建物の外壁。モザイクの緻密な幾 何学模様はサポテカ人の遺跡、ミトラでの「売り」だ。生き物や現象を神とみる当時 のアニミズムを匂わせる彫刻やレリーフが出土していなく、すべて記述をモザイクで あらわしているところから、数学的に抜きん出て優れた文明だったといわれている。

遺跡内部。モンテアルバン遺跡は山頂に切り開かれて存在する。より神に近い場所 へ、そしてわれらもより神に近づくために・・・という思いが、天空の城を思わせる この遺跡に漂うかのようだった。

踊る人のピラミッドから出土したレリーフの数々。一見した感じはコミカルで線の柔 らかなイラストという印象だが、描かれた彼らは捕虜になって殺されたり、生贄にさ れた人々らしいのである。かわいいけどコワイ。


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